湯島天神。言わずと知れた学問の神さま。
高校受験のとき、初めて訪れた記憶がよみがえる。
冬の日差しが射す境内。
受験はもうすぐ。
学生の姿は意外と少ない。
代わりに、真剣な表情の親御さんたち。
願いを託す手が震えるように寒さを感じる。
無数の絵馬に圧倒される。
所せましと掲げられた祈り。
「合格」の二文字に込められた切実な思い。
子どもたちの未来を信じて、神さまに願いを届ける。
人生がかかる瞬間の重みが、この場所に充満している。
これだけの願いを、神さまは一つ一つ聞き入れてくれるのだろうか。
無数の声が交わる場所。
静けさ中に何か確かなものがあるのだろう。
届け、みんなの思い・・・